一人旅中年の旅日記

30代後半から一人旅を始めた中年孤男の旅の記録

ベルリン観光中に起こった悲しい出来事

ベルリン二日目の観光を終え、地下鉄でホテルへと戻っている時にそれは起こりました。

 

電車内で無賃乗車をチェックする検問が行われ、検査員によって一人ひとりの切符がチェックされています。

そしてその検査員が私のところにもやってきました。

 

※セリフの()内は心の声や動作です。

検査員(以下検)・・・チケット見せて

私・・・はい分かりました。

    ちょっと待って下さいね(切符を取り出すためポケットに手を入れる。)

    あれ?

    ちょっと待って・・・

    え?

    なんで?なんで無いの?

    え?

    さっき間違いなく買ったよね?

    うん、絶対に買った。

    え、どこ?

検・・・(私を睨んでいる)

私・・・え?なんで?(全身のポケットを探しまくるがどこにも無く青ざめる)

    ・・・

    失くしたみたいです。(涙目)

検・・・は?無いのか?

    (超怖い顔で)次の駅で降りろ!

私・・・はい(ショボーン↓)

一緒に次の駅で降りる。

私・・・買ったけどどこかにいったんです。

    信じて下さい、本当なんです!

検・・・(首を横にダメって感じで振り)罰金を払ってもらう!

私・・・日本人の特性でなぜかアイムソーリーと謝ってしまう私(余計疑われるって)

    観光客で日本から来てて、とか、さっき本当に買ったんです。

    今回は見逃して下さい、などと色々と往生際の悪い事を言っていると

    遂に一刀両断のこの一言が出ました。

検・・・払わないのか?

    そしたらこれから一緒に警察に行ってもらうぞ!

私・・・ガーン!!!

検・・・それが嫌なら警察に行くか、ここで罰金を払うか、どちらか選べ!

 

もう駄目です。

終了です。

200円くらいの切符を無くしたためにドイツに来て警察・・・

頭が真っ白になりました。

事実としてこの時点で手元に切符が無い以上、何を言おうが、もう罰金を払う以外の選択肢は残されていませんでした。

 

私・・・分かりました。払います。(クレジットカードを検察員に手渡す)

検・・・シャ!(終わり)

 

カードを返却され肩を落として帰ろうとする私に先程の検査員が声を掛けてきた。

私・・・(何だろう?)

検・・・ちょっと来い

私・・・え、まだなにかあるの?

    勘弁して(涙)

 

検査員に従い後を付いていくとそこに有ったのはチケットの券売機、なんだろうと思っている私に

検・・・いいかチケットはな、ここからお金を入れてこうやって買うんだぞ!

私・・・(ううう~、そんなこと分かってるは〜、だからさっきチケットちゃんと買っ

    たって言っただろ〜、やっぱり信じてないのかよ〜!!!)

     小さな声でOK、グッバイと答えてその場を離れる。

 

結局払った罰金は、当時のレートで日本円で確か7千円くらいだったと思います。

ホテル一泊分です。

痛い、痛すぎます!

ドイツやはりルールに厳格です!

 

そんなことがあり落ち込んで帰る。

ホテルに着き絶対に買ったと納得のいかない私は全身を調べ始めました。

全身のポケットには無くやっぱりなくしたのかなと諦めかけたその時です。

さっきも探したはずですが、なんと、カバンの中に入れていた紙と紙の間に挟まっていたのです。

ガーーン!!

うわーマジかよー、普段そんなところになんて絶対に入れないのに何でだよー、

もう意味不明だよー、そしてさっき鞄の中も探したよー。

意味不明すぎたのと、疲れから来る放心状態と、悲しさに打ちひしがれたのとで、

その後は直ぐに眠りにつきました。

 

そんな悲しいベルリンの寒い夜でした。

 

続く